イベント情報(2014/11/1) 
代表が4代目に引き継がれました!活動の幅を広げて積極的に活動していきたいと思います!
今後ともよろしくお願いします!!

2010年5月14日金曜日

カワウ②

たちまち増加して爆発寸前になった竹生島のカワウ。
樹木をフンから守るために、巣台を設置してそこに営巣させる試みもありました。
カワウの巣にこっそり近づいてドライアイスを噴射し、中のタマゴが死んだと悟らせずに抱卵させつづける試みもありました。
その中で、現在最も効果を発揮しているのが「エアライフルによるシャープシューティング」です。
免許を所持する者のみが使用できる強力な空気銃を用いて、遠距離から暗殺する方法。
既存の猟具である散弾銃は音が大きく、射程が短い(30m以下)ために、カワウは学習してハンターから逃げるようになってしまいますが、これを克服しました。
エアライフルの射程は50m以上であり、バシュっと乾いた音がするのみです。
まるでゴルゴ13のように、どこから撃たれたかも分からない、また、近くの仲間が撃たれた事にも気づかない状態。
この道具を、カワウの習性に詳しい専門スタッフに使ってもらうことで、捕獲効率が二桁以上伸びました。
さらに面白いことに、地元の猟友会が同じ道具を使っても、成果には天地の開きがありました。
エアライフルは静的射撃用の精密機器であり、事前の照準合わせが絶対必要ですが、それが軽視されていたようです。
弾を散らして動く対象を狙う武器である散弾銃を使い慣れた人たちにとって、エアライフルによるシャープシューティングは退屈すぎたのかも知れません。
ここに僕たちの活路があります。
「狩猟の楽しみ」は追求せず、「捕獲効率」のみを高めることを追求する、専門的捕獲集団の出番です。
既存の猟師たちから見れば邪道な考え方かも知れませんが、それを百も承知で仕事にする。
それほど、爆発的増加を遂げた野生動物達の圧力は大きく、それに悩まされる人が多いのです。
カワウシャープシューティングは、狩猟技術を用いた社会貢献(お仕事)のはしりとして、学ぶべきことの多い事業であります。

2010年5月10日月曜日

昨年度活動報告

今さらですが、農ゼミ会議で書く機会があったので、昨年度の活動報告を載せます。

5月 第一回狩猟者交流会
山梨県の鳥獣害防止技術指導員である黒澤さんに会う。有害鳥獣駆除の現場に立ち会うことで、生の狩猟者を知る。駆除されたシカの計測を手伝う。
6月 第二回狩猟者交流会
上記の黒澤さんによる、狩猟についての座学。獣の習性や狩猟の方法、猟犬について広範な知識を得る。
7月 狩猟の師匠探し
「21世紀の狩猟を考える会」というメーリングリストを使い、今年の猟期に教えてくれる人を探す。先輩からの紹介もあり、二名ほど一緒に猟に行ってくれる人が見つかる。
番外編狩猟者交流会
野生動物保護学研究室のOBである上田さんを本学に招き、狩猟者研究について語ってもらう。時代ごとの狩猟の位置づけの変遷や、今後あるべき狩猟システムについて考える。
9月 第三回狩猟者交流会
山梨県猟友会の元会長と、アンチ猟友会の若手猟師に話を伺う。立場は異なれど、二人とも尊敬に値する人物であり、これまでに形成された狩猟者イメージが一変する会となる。
10月 狩猟登録
本年度の猟場とする道県に、狩猟者登録をした。
11月 学園祭
野生動物保護学研究室が出した模擬店「シカ汁」の手伝いをした。
初出猟
伊豆に初めてイノシシ猟に行った。
12月 巻き狩り×2
伊豆の地元グループに混ぜてもらい、大人数での巻き狩りを行った。
1月 巻き狩り×2、鳥撃ち見学×1
3月 有害駆除手伝い
栃木県が実施する日光生態系保全地域でのシカ個体数管理に参加し、モニタリングを手伝った。
栃木県イノシシ解体場見学
北海道エゾシカ猟ツアー
西興部猟区管理協会の案内のもと、エゾシカの狩猟、解体、調理を学んだ。
栃木県イノシシ防除柵設置の手伝い

主なものは以上です。

2010年5月8日土曜日

狩猟技術を仕事に~カワウでの事例~

さて、狩猟技術を仕事として成立させている例を紹介します。
現在、琵琶湖の竹生島というところでカワウが大繁殖しています。
農工大ほどの面積の中に、数万羽が営巣し、周辺の環境を激変させています。
鵜飼に使われるのはウミウですが、カワウも同じく魚食性のため、湖の魚類を大量に食べているそうです。
そして竹生島で栄養豊富なフンをするわけですが、「過ぎたるはなお及ばざるが如し」、肥料の雨を浴び続けた木々は急速に枯れていきました。
ちょっと暗いですが、早朝の竹生島の様子をビデオで撮ってみました。

カワウによる害は他県でも報告されていますが、竹生島はその中でも最大規模のコロニーです。

さながらカワウの養殖場。

ここで増えたカワウ達は、さらに周辺地域に勢力を拡大しつつあり、何とかしなければなりません。

しかし、散弾銃やロケット花火、ネットなどを使って島から追い出せば良いものでもありませんよ。

この数万のカワウが爆弾のように滋賀県全域に広がってしまう恐れがありますから。

では、どうするか?

次回に続きます。

2010年5月1日土曜日

部員が増えた

昨日、狩猟免許の取り方の説明会をやったわけですが、
10人近い新人が来てくれました。
ありがとうございます。
メーリスに登録を希望される人も沢山いて、現在27人になりました。
これまでの出会いに感謝\(^o^)/

参加者に書いてもらったアンケートを見ていて気づいたのですが、
「狩猟って面白そうだし一度はやってみたいけど、趣味とするには時間・手間がかかりすぎるなぁ」
という葛藤があるようです。

僕もそう思います。
趣味が多様化したと言われる現代、もっと安く手軽に楽しめる遊びは沢山あります。
お金をかける趣味にしたって、バイク・スキューバ・ゴルフ・ハングなどなど、魅力的なものがありますし、僕自身やってみたいです。

なので僕は狩猟免許取得を決意した時から、「ゆくゆくはこの技術を使って仕事をしてやろう」、とまで考えてきました。
狩猟者が激減する中で、今まで彼らが担ってきた「野生動物を山に追い返す」機能が急激に失われています。
これからの時代は、そうした機能がサービス業として成立するようになるでしょう。
その時「狩り部」には、専門的捕獲者を代々輩出するサークルになっていてほしいのです。
詳しくは今後少しずつ書き綴って行きます。