イベント情報(2014/11/1) 
代表が4代目に引き継がれました!活動の幅を広げて積極的に活動していきたいと思います!
今後ともよろしくお願いします!!

2012年12月22日土曜日

コジュケイを食べました!

先日、お世話になっている山梨の狩猟者さんからコジュケイのお肉をいただきました。
すでに毛をむしってあり、内臓もとってあり、至れりつくせりの状態です。

・・・しかし私、コジュケイを食べるのは初めてです。
この間、タヌキの肉を初めて食べて、面食らったこともあり、初めての肉というものに対してかなり警戒していました。

とりあえず、「コジュケイ 料理」とググッてみたのですが、あまり情報が集まりません。
よほどの変わり者しか食べないものじゃないかと、ますます不安になってきました(ある意味正しい)。

確か、「スナイパー入門」の巻末のほうに様々な動物の調理法が書いてあったような覚えがあるのですが、その本自体、後輩に貸していて今は手元にありません。
今思えば、「狩猟読本」に載っていたかも知れませんが、それも学校の「狩り部の本棚」に置いてあるのでどの道パッと確認することが出来ませんでした。

南無三、塩コショウをぶっかけて、オリーブオイルを敷いたフライパンへ!
左上が砂肝、真ん中がモモ、右がムネ+手羽です。
かなり熟成が進んでいたので(冷蔵庫で放置してしまっただけ)、弱火でじっくりと焼くことにしました。

時々裏返しながら焼くこと10分、大分コンガリ色づいてきました。
漂ってくる香りは普通の鶏肉と相違なく、ヘンな汁とかもまったく出てきません。
これは行けるかも知れない・・・

恐る恐る、モモから食べてみると、ビックリするほどタダの鶏肉の食味です。
非の打ち所のない美味しさに衝撃を受け、その後、砂肝、ムネと食べ進めて行きました。

時々、細めの骨が出てきますが、歯で噛み砕けるくらい柔らかいですし、口の中で選り分けることもできるので、まったく問題ありません。

これほど味のクセがない野生動物を食べたのは初めてです。
今まで鳥猟にはそんなに興味を持っていませんでしたが、これを機に始めようかと思わされました。

ちなみに鳥撃ちをどのようにやるか知りたい方は漫画「山賊ダイアリー」を読んでみてくださいね!
エアライフルを使った忍び猟についてイメージがつかめますよ。

ではでは。

2012年12月10日月曜日

「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」でブースを出しました!

こんにちは、もと代表の瀬戸です。
先日(12月8日)、聖蹟桜ヶ丘で開かれた「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」で狩り部がブースを出しました。
こんな感じです。
左の壁側にはポスタ―展示。
今回は3枚用意しまして、「動物の足跡クイズ」「現代表による西興部エゾシカ猟」「射撃練習や有効活用などの日々の活動」という内容を紹介しました。

また、右手前の机では、鹿の角を使ったクラフト体験を実施。
学園祭で販売した鹿角アクセサリーの材料を自由に使っていただいて、自分好みのストラップが作れるようになっております。

大変好評で、会場にいらっしゃった方の5人に1人はストラップを持って帰った計算となりました。
この日のためにシカ角を手ノコで切り、ヤスリで磨き上げた部員たちの労が報われました。

さて、このフォーラムのメインはエゾシカフェ店主の石崎さんと、猪鹿庁捜査一課の永吉さんによるトークセッション。
お二人ともれっきとした狩猟者であると同時に、それを生かしたビジネスを展開しており、狩猟者さんと一般の方々の間をつなぐインタプリタ―(翻訳者)のような存在でもあります。

狩り部もこんな形で発展してゆけたらなぁとボンヤリ聴き入ってしまいました。
それでも、それぞれ知識背景も考え方もまったく異なる大勢を相手に「狩猟」を伝えるのは大変そうでした。

「狩猟についてもっと知りたいのに、どこから情報を得れば良いのか分からない」「すごく勉強になったけど、これから自分に何が出来るのだろう?」と思った方、多いと思います。

そこで狩り部からのご提案です。
狩り部では先月、「狩り部ネットワーク」というメーリングリストを立ち上げました。

今回の「まるわかりフォーラム」のようなイベントの情報や、狩猟に関するエコツアーのご案内まで、狩猟に関する様々な情報が共有されています。
現時点で全国約80名の登録者がおり、イベントの度にその数は膨れ上がっています。

同種のメーリングリストとしては、21世紀の狩猟を考える連絡会議huntingというメーリングリストがあり、私個人はこちらにも属しております。
こちらでは、狩猟に関する法改正に関する事やパブリックコメントなどの情報が共有されています。

勝手ながら、両メーリスの特徴を一言で表現するならば、huntingは「志のある狩猟者向き」、狩り部ネットワークは「興味を持った一般の人向き」です。

狩り部ネットワークに参加を希望される方はこのブログの右側から「連絡先」ページを参照し、代表までご一報ください。
その際は、お名前とプロフィールを簡単にお伝えいただけると幸いです。

では、本日はこの辺で!


2012年11月27日火曜日

学園祭

写真を撮っていた人を見つけたので、改めて11月9-11日に行なった学園祭の活動報告です。
雰囲気や感想は早々に書いてくださった方がいるので、私は写真と具体的な活動内容を。

今年の学祭も野生動物の研究室の隅っこを間借りして、鹿の角を使ったアクセサリーを販売しました。

今年の商品はストラップをメインに、キーホルダー、バッグチャーム、ペンダントなど。

鹿角の使い方のバリエーションもちょっと増えました

昨年の学園祭ではあっさり売り切れてしまったのですが、今回は前回の4倍くらいの量があったため、逆にストラップはあまってしまいました。

欲しい方はご連絡ください(笑)

ちなみにアクセの売上個数は103個です。100個超えたよー!


以下、個人的な反省点など

①興味を持ってくれる方も多くいましたが、間借りでスペースが狭いためアピール力に欠ける部分があったように思います。来年は狩り部で一つ模擬店か一般企画のスペースをもらってもいいかも。とか来年はOGになるので無責任に言ってみる

②今年は早めに準備しようとか春に言っていたはずが、結局準備はぎりぎり、しかも現役部員が作った商品数よりもOGが作って送ってくれた商品の方が数が多かったという…。

2012年11月17日土曜日

解禁日!

こんにちわ、柏木です。
11月15日の解禁日、去年の猟期から、狩り部としてではなく、個人的にお世話になっているグループの皆さんと出猟したので、それについて書きたいと思います。


ぼくが所属しているグループは、神奈川県西部を猟場としています。
昨年の解禁日は、他のグループと合同で、いつもと違う地域に出猟したのですが、今年はいつもの場所でした。
やっぱり慣れた猟場が一番ですね(まだ全然地形が把握できていないぼくが言うのもなんですが)。

今回は解禁日が平日ということもあって、ぼくを入れて4人と非常に少ない人員での巻き狩りとなりました。
ぼくは鉄砲を持っていないので、射手は3人ということになります。
人数が少ない中での巻き狩りは、非常に難しい。
なぜなら、獲物の道を見切っても、そのすべてに射手を配置できるとは限らないからです。

そこで登場したのが、携帯ラジオです。
射手を配置できないけど、ここは通りそうだな、来て欲しくないな、というところに、ラジオを木につるして大音量でわめかせる。
そうすると、獲物はそこを避けるので、射手がいる方へと逃げてくれる、というわけです。
同様に、軽トラに載せた檻に残した猟犬が、しょっちゅう吠えていると、やはり獲物はそちらには逃げにくい。
こんな工夫をしながらの巻き狩りとなりました。

ぼくと師匠の二人で、4匹の犬を連れて歩き、親方の合図で放すと、すぐに匂いを拾って吠えながら追っていきました。
犬の動きをしばらく見た後、師匠のタツ場に移動して、無線ごしに猟の行方を見守ります。
しかし、なかなかこちらには来ない。
犬の生声も聞こえない。
と思ったら、1匹犬がへとへとで帰ってきてしまいました。
結局、犬は同じところをぐるぐる走らされた挙句、振り切られてしまったようだ、とのこと。

もう終わりにしようとの、親方からの指示でタツを外して、犬の回収に向かいました。
親方のほうで2匹回収したらしく、残りはあと1匹。
この1匹は一番年寄りだけど、それだけに経験豊富で粘りのある犬です。
それは同時に、なかなか戻ってこないので、回収が大変だということでもあります。
無線を頼りに、あっちでもない、こっちでもないと探し回りますが、なかなか見つかりません。

不意に、生声が聞こえました。
それは猟場の外れにある、農場の敷地の中からでした。
最初はそのお宅の犬かなと思っていたのですが、無線の吠え方と生声が重なるので、どうやらうちの犬らしい。
ちょっと覗いてきます、とぼくが一人で裏から入っていくと、トタンで囲まれた畑の中で吠えている姿を見つけました。

お前、出られなくなっちゃったのかー、とトタンに寄りかかながら話しかけると、ぼくに向かってやたら吠えまくる。
なんだろ、と思って足元を見ると、そこにはちっこいシシがブーブー唸ってます。
畑を囲うトタンの角のところにシシを追い込んで、逃げないように吠え止めしていたのでした。
トタン越しですが、ぼくとの距離は1mもありません。

恥ずかしながら、軽いパニック状態になりました。
鉄砲はないから止めは撃てない、ナイフはあるけどトタン飛び越えてる間に逃げられたらどうしよう、ていうか畑の中で放し飼いにされてるイノブタだったりして、いやそんなことはないか、などと頭の中グルグル。
とりあえず指示を仰ごうと、無線を見ると、なんと電池切れ。
しょうがないので30mほど走って師匠を呼びにいくと、ちょうど全員集まってきていました。

犬がシシを畑の中に止めてる、とぼくがどなると、親方がかっとんで来ます。
ぼくが先に戻ってシシがいるのを確認し、親方に指し示すと、一発で止めてくれました。
それがこちら(写真)。


去年生まれ(ニセコというらしい)だろうとのことです。
ちっこいけど1匹は1匹。
さい先のいい初猟となりました。


そうそう、シシはあばら骨の周りの肉を少し残して、砂糖多めと醤油で煮て、美味しくいただきました。
山の恵み、ごちそうさまでした。
明日の日曜(18日)も出猟する予定なので、それについても書くかもしれません。
ではでは

2012年11月13日火曜日

初めての上野原での狩猟

こんばんわ、赤澤です。初投稿です。

11/4(日)に山梨県の上野原に個人的に狩猟見学に行きました。

猪狩り(免許を持っていないので見学)や足跡を探してきました。

これは私にとって人生初の経験ですし、日常生活から絶対に得られない貴重な財産になったと確

信してます。おもいきって見学に行って、本当に良かったです。

中でも印象に残っているのが、猪を間近で仕留めた1番の腕前です。

私が待機していた場所は猪が飛び出してきたときに1番が銃口を向けた方向の延長線上にいまし

た。ですが、1番は猪が飛び出してから、私が待機していた方向と銃口が重ならないように銃口を

ずらして撃って猪を仕留めました。それを見た私は「すごいな!」と感動しました。

ぜひ機会あれば、また狩猟の空気を吸いに上野原あるいは別の場所に行きたいと考えています。

学園祭を終えて

こんにちわ、狩猟解禁日(11月15日)を目前に控えてワクワクしてる柏木です。


もう二日過ぎてしまいましたが、11月11日、3日間続いた学園祭が無事終了しました。
狩り部は去年に引き続き、シカの角を使ったストラップなどのアクセサリの販売を行い、100個近く(正確な数は忘れてしまったけど、それくらいだったはず)売ることができました。
購入していただいた皆様、ありがとうございました。
そして、売り子、作り手の皆さん(とくにかわいいストラップをいっぱい送ってくれたOGのIさん)、本当にお疲れ様でした。


アクセサリの販売自体、狩猟産物の利用促進という一つの意義を持っている活動だと思いますが、やはり「物を売る」という行為の醍醐味は、売り手と買い手のコミュニケーション。
シカの頭骨におっかなびっくりな様子で足を止めたお客さんが、狩猟サークルとしての活動に興味を持って、声をかけてくれる(あわよくば購入してくれる)という過程を通して、狩り部の活動目標、『狩猟の普及啓発』の第一歩を着実に踏み出せているな、と実感しました。


残念ながら売り子に必死で写真を撮るのをすっかり失念していたので、写真なしの簡単な更新となってしまいましたが、きっとどなたかが販売風景などなどをUPしてくれるのではと期待しております(無責任)。
解禁日は出猟する予定なので、そっちの写真は忘れないようにします。
ではでは

2012年11月2日金曜日

静的射撃の練習をしてきました

先日、茨城県にある狩猟者研修センターという所で静的射撃の練習をしてきました。

ことの始まりは狩り部の生みの親であるO氏からのお誘いです。

O氏の所属する茨城県の狩猟グループが、猟期前に射撃練習会を行うので、それに混ぜていただけるとのこと。

現在、射撃に関してまったく師をもたない私や現代表にとっては願ってもいないお話でした。

私は、これまで二回だけ静的射撃をやったことがありましたが、思い起こすのも忌まわしいほどの散々な結果。

50m先の、1m四方の的に向かって20発撃って、一発しか紙に当たらなかった覚えがあります。

今にして思えば、銃身が狙っている先は正しくても、私の引き金の引き方の問題で、全体が左に逸れていたのでしょうね。

そのような場合、的の真ん中ではなく、やや右を狙えばずっと成績はマシになるって、考えれば当たり前ですよね。

(注:照準器が調整できる場合にはそれを自分の引き癖に合わせて修正すれば良いのです。私の銃身はそうした調整ができないもの(リブ銃身)だったので、そこで思考が停止しておりました。)

私のシカ研究の師匠が、授業中に精度と確度の違いについて語っていたことを思い出しました。

前回の場合は、精度以前に、確度に問題があったわけです(全体が左にズレるバイアスがかかっていたということ)。

さて、今回の練習会では上記のことも含めて様々なご助言をいただきました。

安定した銃の持ち方や、座り撃ちの姿勢、ランニングターゲットにおけるリードの取り方など。

やってみてビックリ、撃った弾のほとんどが紙に入るではありませんか。

低レベルな話で恐縮ですが、私にとっては飛躍的な進歩です。

現代表に至っては、静的初挑戦にも関わらず、私よりも良い成績ではありませんか。

ああ、教えてくれる人がいるって素晴らしい・・・

静的射撃のトラウマを脱却できた一日でした。

貴重な機会を与えてくださったO氏、および狩猟グループの皆さま、ありがとうございました!


2012年7月13日金曜日

「季刊地域」に掲載されました

狩り部が「現代農業」の増刊版である「季刊地域」の10号に掲載されました。
A4の本の1/2ページ分の記事を書いていただきました。
狩り部の本棚にも一冊置いてあります。
よろしければご確認ください。
あ、掲載個所は119ページです。

2012年6月8日金曜日

BBQしました。

久しぶりの投稿な代表の星野です。

先日のBBQに来ていただいた方々、ありがとうございました。
今年はシカもイノシシも部員が獲ったものを使うことができ、狩り部もここまで来たか・・・と感慨深いです。
人数が集まらないことを心配していたので、例え冷やかしでも来ていただけて嬉しかったです。
しかも入部希望所もちゃんといました。多謝。


ついでに、最近シカレバーでレバニラをつくりました。
初めに作ったときは生臭かったので、二度目は小さく切ってから、レバーを三等分してそれぞれ牛乳と焼酎と日本酒に漬けてみました。Let's 実験。
結果的には途中で一度牛乳を換えて牛乳に半日ほど漬ければほとんど臭みは消えることがわかりました。
一方、焼酎と日本酒の方は酒の味がしみ込み、とても強烈なものに・・・。
ひと品で酒とつまみが味わえる料理(悪い意味で 笑)

というわけで、シカレバーでレバニラを作るときはちょっと長めに牛乳に漬けて臭みを抜くと良さそうです。

2012年4月12日木曜日

新入生の方へ


農工大に入学する前から何度となくこのページを訪れてくれたであろう、新入生の方へ。

他大学に入学したけど、狩り部のことが気になって仕方ないアナタへ。

狩り部に入りたい場合は、右側の連絡先のところに書いてあるアドレスに連絡をくださいね。

あるいは、上に書いてある日程の部会に顔を出してくださいな!

「面白そうだけど、得体が知れなくて、参加に躊躇してしまう」って?

それはそうでしょう。

僕らも大日本猟友会なるものに接近し、生まれも育ちも年齢も(経済感覚も)異なる方々とお付き合いを始めるのには大変躊躇しましたから。

それより以前を思い出せば、この銃砲店の扉を叩くのにだって躊躇していた時代がありました。

しかし狩り部は、これらの方々との幾多の出会いを通じて、エゾシカ猟とか、巻狩り見学とかが出来ているわけです。

そうやって「ほんのチョットの勇気」を出して、リスクに飛び込んで、もがいてみるからこそ、天がチョットだけ味方してくれて、超ハイパーマグレが起こるのです。

狩り部では、狩猟で確率論的にマグレを起こす方法を集積しています。

あなたもマグレを起こしてみませんか?


部長が西興部でエゾシカ獲りました。

ここの所で最もビックなイベントと言えば、二年ぶりに北海道の西興部猟区に行ってきたことですね。

獲れましたよ、エゾシカ。初の狩猟で、リブ銃身で、バラ弾(6粒)で、100mのを、委託なしで。

6粒のうち、たった1粒が、シカの腰のあたりの神経にジャストミート→腰砕け。

当たった瞬間、ビクンと跳ねて、うずくまってしまってしまったとさ。

超ハイパーマグレ×ビギナーズラック!!!

撃った本人も、「ドッキリかヤラセだと思った」そうです。

見学者8名の前での止め刺しも出来ましたし、「狩猟見学ツアー」の名に恥じない劇場型でしたな。

当然、獲ったシカは皆で解体&料理。焼肉とカレーになりましたとさ。

さてさて、この初の狩猟の感想は、そのうち本人からコメントしていただかないとね。

気長にお待ちくださいな。


2012年3月27日火曜日

ジビエ本の紹介その2

こんにちは。今福です。
ずいぶん前になってしまいましたが、
前回、イノシシやシカの調理法の参考としてジビエ大百科大全を紹介致しました。
今回は、C.W.ニコル氏が著者である
鹿肉食のすすめ―日本人は鹿肉で救われる

を紹介します。

この本は、ニコル氏からみた日本の狩猟についてのエッセイを始め、
調理、解体方法、注意すべき病気などが満遍なく掲載されています。
(ただし解体図は手書きかつ大味なので、細かいやり方を知りたい人は
注意が必要です)

調理に関しては前回紹介したジビエ大百科大全と比較して、
手軽な調理方法が多いので、敷居が低いのも良い点だと思います。

狩猟に興味を持っている人も、既に狩猟を日常的にやっている人も
持って損はない一冊です。

ただ、既に絶版になっているようで
中古価格も上がり続けているので、
欲しい方は早めに買った方がよいかもしれません(汗


2012年2月12日日曜日

しばらく巻狩りをして思うこと

setoです。ここ半年間、上野原の巻狩りグループに属しているおかげで、かつてなく頻繁に狩猟ができています。
といっても、二週間に一回とか、そんなペースですが。
タツに立って無線に耳を傾け、じーーーいっと待ちます。
森の中って、静かなようで、それなりに音が色々するんですよね。
葉っぱや枝がカラカラ、パキパキ落ちるのとか、小鳥が落ち葉の上でカサカサと餌を探す音とか。
耳は便利ですね。キョロキョロしなくても周りの状況(異変)が分かります。
しかしこの間は、無線機のイヤホンをインナー式にしたために、イノシシの足音に気づくのが遅れました。
ヤツは僕のほうに向かってトラバースしてきたのですが、僕は斜面の下のほうばかり見てたのですね。
僕の20メートルくらい手前で「ヤベェ」と思ったのか、方向を45度ほど変えて斜面を登り始めました。
(イノシシの通ってきたコースは雪上の足跡を見れば、後からでも分かります。)
それで、彼が僕の斜め後ろ30mくらいの位置に来たとき、なんでか、僕もフッと気づきました。
白い斜面を、木の根っこのような焦げ茶色の4つ足動物が、ソロリソロリと横切っていきます。
まだ子供です。
銃を構えると、テケテケとスピードを上げ、木立ちの間に入って逃げてゆきます。
バンッと一発矢をかけましたが、ヤツは尾根の反対側へと消えていきました。
それっきり行方知れずです。

こんな体験もあります。
人工林のなか、緩やかな斜面を上方に向かって僕はイノシシを待っていました。
積雪は20㎝くらいでしたが、ゴムの長靴を通して冷たさがキンキンと伝わってきます。
ツルだかサギだかが、水面で片足立ちになる気持ちが分かりました。
彼らは優雅そのものですが、僕ときたら10秒おきに足を交代してはフラフラ、ブルブルと体を震わせながら、まったくミジメそのものの状態でした。
「この寒さから逃れられるなら、一万円払ってでも保温長靴が欲しい。もう勘弁してほしい」と思ってから一時間くらいが経ちました。
さっきから無線機の音が聞こえません。何かの拍子に設定がズレたのですね。
しかし、そんなことに思い至る余裕がまるでありませんでした。
僕は4年前に買った雪山用のゴア手袋を取り出して、かじかみながら着用しました。
ピッケルを持てるように、人差し指と親指が独立した形状をしているため、鉄砲を使うのにも支障がないのです。
実際にその手袋をつけて構える練習をしたことはなかったのですが、まぁなんとかなりそうです。
突如、左上方から、イノシシの子供がナナメに下りてきました。
カサカサカサカサっと歩いては、ハタと止まって周りの気配を探っています。
その動作を規則的に繰り返し、少しずつ僕の真正面のほうへと横切ってくるのを、照準器の先で狙います。
今回は、僕のほうが先に気づいたのですが、なんだか見ていてハラハラします。
なぜ向こうは、上半身をオレンジで固めて自分に銃口を向けている人間に気づかないのでしょう?
イノシシは色が分からないとか本で読んだことがありますが、人間ほど目が良くないのは確かなようです。
(逆に、先日マンマと僕から逃げおおせたイノシシは、人間の耳の悪さにヒヤヒヤしたのでしょうね)

さて、僕はこの時、殺気というか、殺意が全開でした。
これまでの寒い寒い時間と、ついでに空腹が、どす黒い憎しみとなってイノシシに向けられます。
(イノシシにとってはマッタク理不尽な話です。)
普段なら、もっとこう、力の抜けた精神状態で撃つのですが、今回は「絶対当ててやる」、という気迫を込めて、木の間を通るイノシシに狙いを定めます。
バァン!と一発目。イノシシの体がかすかにビクッとしたように見えます。
あわてたイノシシは、どこから攻撃されているのか分からないらしく、加速しながら僕の正面斜面のほうに横切っていきます。
イノシシから鼻先方向を狙って、ドバァンと二発目。当たったという手ごたえがありますが、なおも速度は緩みません。
遠ざかりつつあるイノシシの右後ろから、ドッと3発目。
イノシシはバランスを崩したように右方向に転がり、10m程度下で引っくり返ってもがいています。
こんな場合でも何事もなかったように起き上がって逃げることも有り得ます。
いや、そんな事は滅多にないのかも知れませんが、とにかくその時の僕は殺気の虜でした。
急いで近づいて行って脳天にトドメの一発を撃ちこんでやろうと必死。
気持ちの中では猛ダッシュなのですが、実際は小走り程度の速さですね(笑)。
かじかんだ右手に厚手の手袋をしているせいで、次の弾を取り出そうにもうまく行きません。
口を使ってやっとのこと手袋を引っ剥がし、ポケットから弾を取り出して装填、脳天に狙いを定めます。
その手際の悪さは大したものだったので、イノシシは途中で息絶えるのではないかと思っていたのですが、存外にまだバタバタしています。
イノシシの脳みそってどのあたりにあるのだろうと思いましたが、頭骨の標本を思いだし、目との位置関係から、「ここだろ」というポイントにズゴンと撃ち込みました。
(注:使っている弾は4発とも同じなので、物理的には同じ音がしているはずです。書いているのは気分的なフィルターのかかった音です)
イノシシはほどなくして動かなくなりました。

中古5万円で買った自動銃レミントン1100は、回転不良を起こすことなく、殺しの道具という仕事を全うしてくれました。
後でイノシシの通った道を確認すると、一発目のあたりから僅かに血が滴っていました。
また、イノシシを解体すると、少なくとも2回は上半身に当たっていることが確認されました。
はっきり言って、その撃たれ強さには驚愕です。
まだ子供なのに、有効射程内で上半身を撃たれても、速度を緩めずに走り続けたのですから。

そんな体験をして、散弾銃というものの恐さと、限界が、リアリティを持って感じられるようになりました。
つい先ほどまで元気に駆けていた生き物を、まったく力を使わずに屍にできてしまう装置。
しかしその狙い澄ました一発をまともに喰らっても、20キロくらいしかないイノシシが即倒しなかったという事実。
殺気や憎しみといった世間一般的に大変よろしくないとされる感情が、結果をもたらしてしまったことに対する戸惑い。

今後も狩り部のブログには、狩猟の体験記や、その時の心情を載せていこうと思います。
こういうのって、本や雑誌のような完全オフィシャルな発行物には書きにくいですからね。
あと、僕の獲ったイノシシはグループの皆でバーベキューにして、美味しくいただきました。
ではでは。

2012年2月10日金曜日

部会報告

遅くなってしまいましたが、前回の部会報告です。
といっても3人しか集まらなかったので、あまりやることもなく・・・

とりあえずその場で上がった今後のイベントのお知らせをしておきます。

2/11(土) エコセンシンポジウムin都留 若手猟師の活躍で獣害の現場はどう変わる?
2/12(日) 上野原狩猟見学
2/18(土) 野生食ゼミ(詳しくは2/5のメーリス参照)
2/24(金) 群馬ジャイアント射撃場javascript:void(0)
3/2,3(金、土)林野庁 シカ対策技術開発報告会
3/18(日) 上野原猟期終了ビンゴ大会
3/23(金) 群馬ジャイアント射撃場
3/28-31  西興部エゾシカ猟ツアー(募集終了)

それぞれの募集は随時メーリスで行なう予定。

次回の部会は3/8(木)12:10~、5号館12です。

2012年2月6日月曜日

イノシシ巻狩り体験記

狩部のみなさん、初めまして。幽霊部員をずっとしていたOBの梅です。
この度は、seto氏にお誘いいただきイノシシの巻狩猟を見学させていただきました。

朝5時に集合し、ハンターさんの車で山梨まで行きました。
現地の集合場所には、ハンターさんがぞろぞろと集まってきており、
なんだか緊張。そして出発へ!

まずは、車で移動し、「見切り」という作業をしました。
簡単に説明すると、山の周りを移動しながら獲物の足跡を探します。
足跡からは動物の種類、新旧、移動の向き、獲物の大きさなどの情報が得られ、
複数の足跡から獲物がどこで寝ているかまで大体の見当がつくそうです(驚き)


イノシシの足跡。













そして、大体の見当がつくと、どこから山に入るのかが決まり、
銃を持ったハンターさんがそれぞれの持ち場につきます。

自分は後輩のM君と一緒にリーダーについていくことになりました。
猟犬を連れて尾根を登っていくと、見晴らしの良い稜線につきました。
すると、「ここで待機しているように」と言われました。
しかし、全てが初体験なので自分の役割が何なのか分かりません(汗)
何をしたらよいか尋ねると、
「イノシシが来たら棒切れでひっぱたいて、
ハンターのいる方向へ追いやってくれ!」と言われました( ̄ー ̄;
クマスプレー持ってくるべきだったと、少し後悔(笑)

そして、リーダーと後輩のM君は山の中へ消えていきました。

しばらくすると、猟犬がウォンウォン吠え始めました。
猟犬は匂いのレールに乗ってイノシシが潜んでいる「寝屋」に向かうそうです。
この時点で、無線を通してハンターさん同士の濃い会話が繰り広げられます。
ハンターさんには番号が振られていて、お互いを番号で呼び合います。

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「上のあたりから巻いてるな」
「おう・・分かってる(小声)
こりゃあ・・3頭はいるなぁ。」




「出たか?出たんべ??」
「おきた おきた(小声)」
「くるぞ!くるぞ!!」
「〇番くるぞ!」
「・・・。あいよ(小声)」

バンッ!バンッ!バンッ!!

冷たく乾いた空に銃声が鳴り響きました。

さらに、

「大きいぞ!
☆〇■×▽△〇! 気をつけろ!!」
「なんだか分からねえが、上でゴソゴソいってる(ささやくように)」

バン!バン!!


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そんなこんなで、イノシシは僕の前に現れることなく狩りは終了。
獲ったイノシシを山から引きずり下し、イノシシは鮮やかに解体されました。
凍えるほどの寒さの中、解体をお手伝いしましたが、
さっきまでは、生きていた命はまだ温かく、なんだかえらく感動してしまいました。


そして、夜は宴へ!
ビールと一緒に食べるシシ汁とモツ炒めは物凄く美味しかったです。
そして、ありがたいことにただの見学者だった僕も頭数に入れて頂き、
お肉も持ち帰ることができました。おいしく頂こうと思います。



















「いただきます」とは、料理を作ってくれた人に対しての言葉だけではなく、
「命をありがたくいただきます」という感謝の言葉なのでしょう。


















さて、狩猟の意義とは何なのでしょうか。
狩猟は前時代的で野蛮なことなのでしょうか。

一般の人が持つ狩猟者のイメージと実際は、
かなり乖離していると僕は思います。
なぜなら、僕自身も大学でwildlife managementに出会う前は、
狩猟に対して負のイメージを持っていたからです。

現代人は、自ら生き物を殺生することはほとんどなくなりました。
スーパーで切り身になっているお肉やお魚を見ても、
そこに生と死があったことなど、なかなかイメージすることができません。
また、人を含めたすべての生き物は
大きな自然の恵みを利用して生活をしています。
そのことをいまの現代社会で認知するというのは、
とてつもなく難しいことなんだと僕は思います。
命の大切さや自然のありがたみを本当の意味で学ぶことができる
一つのツールが狩猟なのではないかと、僕は考えています。
ハンターさんが、“獲物は山の恵みだ”と言っていたのが印象的でした。

世はエコブームの真っ只中ですが、
本当の意味で自然と人を結びつける行為が
狩猟なのでしょう。

「人はその土地に生きる他者の命を奪い、その血を自分の中に取り入れることで、より深く大地と連なることができる。そして、その行為をやめたとき、人の心はその自然から本質的に離れてゆくのかもしれない。 ― 星野道夫」

2012年1月26日木曜日

シンポのメモ

昨日農工大で行われた「イノシシ、シカ、クマのシンポジウム」のメモを書き込みます。
あくまで自分のためなので、分かりにくくてゴメンナサイ。

・狩猟や銃を持てる年齢を下げる。
⇒せめて18歳くらいからにしてくれれば、狩り部としては有難いのだけど。
モンタナでは12歳からだそうで、親子の交流の場になっているとか。

・「適正密度」は管理目標によって異なる。
⇒狩猟者は基本的に動物が多いほど嬉しく、被害者側は動物が0になっても構わない。
狩猟者に個体数管理を任せれば、一定以下には減らしてくれないだろう。

・管理におけるゴール設定の重要性
⇒そういえば、狩り部の目標(ゴール)とは何だろう?
「野生動物管理の担い手、およびその理解者を代々輩出する団体」かな。
でもこれって、ゴールというより、アイデンティティな気もするなあ。

・専門的捕獲技術者に依頼すれば動物の密度は好きなように下げられるが、問題もある。
⇒技術者の払うコスト、財政面。
⇒目標を達成してしまった後の、技術者の働き口は?

・既存の狩猟者に、地域の野生動物管理の責任を持ってもらう。
⇒捕獲だけでなく、調査も行ってもらい、その結果をwebで公開する。
⇒「森林の管理者(番人)」としての誇り、生き甲斐。
⇒人々からの尊敬の念は何よりもの対価になる。

・目標設定への関係者間の合意は重要だが、達成するころには結局不満が出る。
⇒シカやイノシシの数が今の20%以下になったとしても、被害は出るし、狩猟者は不満。

・狩猟者と、専門的捕獲技術者の完全なる分業
⇒地域的な分業、土地利用的な分業、手法上の分業

・現在のシカ大発生状態を脱出するためには、法改正を伴う大胆な作戦が必要
⇒ヘリからの狙撃、夜撃ち、新兵器
⇒日本の研究者自身も、その有効性を知っている人は稀。法改正への原動力不足のもと。

・既存の狩猟者の中からプロフェッショナルになりえる人を選抜し、科学者と協力して一気に低密度へ。
⇒短期決戦

・狩猟雑誌で狩猟者と科学者をつなぐ
⇒シャープシューティングの方法論、GPSドッグマーカーなど、技術の共有の場を設ける。

・責任の所在を明確にする
⇒野生動物からの害は結局誰が責任をとるのか、法的に明確にすれば皆覚悟が決まってお金も流れ出す。
⇒例:農作物、林業への被害は自己責任で回避する。国立公園は国。ロードキルはドライバー など。
⇒みんなでやる≒誰も責任をとらない

・生息地(森林)の樹種構成、管理も、動物の増減には強く影響している。
⇒生息地管理の重要性。